【就活情報】病院・薬局・DSで悩んでいるなら必見!薬局とドラッグストアを調べまくった元人事が気づいたこと。

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大手調剤薬局と大手ドラッグストアの比較表を作成しているときに気付いたことをまとめてみました。(現在ドラッグストアの比較表が半分ほど進みました。かなり入念に調べています。目標の7月3日には間に合いそうで、少しホッとしています。)

 

薬局とドラッグストアの何が違った?

結果から言うと就活生に推しているポイントが違うということに気づきました。薬局・ドラッグストアってOTCが有るか無いかだけじゃないの?と思うかもしれませんが、細かい福利厚生や教育制度などを見ても業界によって違いがあるということに気付いてきたのです。その気づきを共有させていただきます。

薬局が力を入れていることとは?

保険調剤薬局の最もホットな話題は2つあります。

 

  1. 専門認定薬剤師
  2. 健康サポート薬局

 

この2つですね。これからの薬局は「専門医療機関連携薬局」と「地域連携薬局」に大別されていくのですから当然です。ドラッグストアと違うのは特に「専門医療機関連携薬局」の部分です。

専門医療機関連携薬局の要件の一つに「専門認定薬剤師」が盛り込まれる見通しです。ですので、薬局各社は福利厚生の一つとして「専門認定薬剤師のサポート」に力を入れているのです。学会や勉強会参加への金銭的補助、病院と連携した研修の開催、そして資格を取得した暁には手当がもらえる。会社にとっても、薬剤師にとっても、患者様にとってもメリットがある。良い取り組みだと思います。

 

これに加えて大きく異なったのは奨学金返済支援制度です。多くの保険調剤薬局で数百万円の返済支援が受けられるのに対し、ドラッグストアではほとんど見られない。それはなぜか?管理人の考察では、保険調剤薬局は「薬剤師」に依存しているからです。基本的に90%以上の売上は薬局事業で賄われており、OTCではなく医療用医薬品が主な収入源です。一方で、ドラッグストアは調剤併設店にも力を入れていますがそこまで医療用医薬品に依存していない。ウエルシアHDの場合、調剤売上は全体の17.9%に過ぎません。OTCや食品、日用雑貨で利益を生み出すことができており、それらは一般職や登録販売員の方で事足りるのです。ですから、保険調剤薬局とドラッグストアにこのような差が生まれたと認識しています。

 

ドラッグストアが力を入れていることとは?

ドラッグストアが学生に対して推しているなと感じたのは「利益」です。

どの会社も経常利益率やその金額について記載していました。保険調剤薬局でも記載している会社はありますが、それほど強く推していなかった。なぜこの違いが生まれたのか?

企業としてきちんと利益が出ている=安定した経営で倒産の心配がない。このことを就活生に知ってもらうことは大事です。しかし、保険調剤薬局事業は保険事業に当たります。医療保険という国民の税金から稼がしてもらっているわけです。にもかかわらず「こんなにも利益が出ていますよ!」ってアピールするのは違うと思いませんか?とある保険調剤薬局の社長が10億円稼いでいるとニュースになり、「保険調剤薬局は稼ぎ過ぎだ!」と批判されたこともあります。医療保険への依存度の違いが、この「利益」をアピールできるかの差に繋がっていると言えます。

 

保険調剤薬局との大きな違いは「OTC・日用品」の取扱いです。ドラッグストアの福利厚生では社割が適応されることが多く、日用品を安く買えるというメリットがあります。これは保険調剤薬局ではあまり見られないポイントです。

 

タイプ別、就活生が就職すべき業界。

では、これらの特徴を踏まえて、自分自身はどの業界に向いているのだろうか?就活生の一番の悩みどころだと思います。人事担当目線でいくつかの提案をしていきます。

病院

病院の良さとは?

  • 急性期の患者さんに対して医療貢献ができる
  • 注射剤など病院特有の先端医療に携わることができる
  • 医師や看護師と接する機会が他業界と比較して多い
  • 知識欲の高い人が多く学ぶ環境が整っている
  • カルテが当たり前のように見れる
  • 薬のみならず治療方針について学ぶことができる(学ばなければならない)

 

病院で難しいことは?

  • 慢性期の患者さんの入院日数は短縮傾向で継続した指導ができない
  • 病院採用薬以外を扱うことが少ない
  • 給料が安い傾向にあり、休日出勤や夜勤が多い
  • 学会参加や資格取得サポートがあまりない(自己負担)
  • ポジションになかなか空きがでない(役職に就きづらい)
  • 保険点数について学べない(医療事務がすべて行う)

 

病院に向いているのはこんな人

正直、副部長や薬剤部長クラスにならないと給料は上がりません。保険調剤薬局やドラッグストアと比較して福利厚生が充実しているとは言えません。しかし薬剤師としての専門性向上については他業種よりも環境が整っていると言えます。まずは薬剤師としてしっかりと基礎を構築したい、専門性を高めていきたい人に向いていると言えるでしょう。

「最初の3年間はお給料よりも薬剤師としてやっていけるように勉強をする」「薬剤師になったからこそ医師と対等に話ができ、急性期の患者様に医療従事者として貢献したい」「抗がん剤治療に積極的にかかわりたい」「コロナウイルスのような感染症対策に取り組みたい」「学会発表や学術に興味がある」「大学教授も視野に入れたい」「アンサング・シンデレラのように頑張る」このような思いの方は病院への勤務がいいだろう。

 

薬局

薬局の良さとは?

  • 慢性期の患者さんを長期間フォローすることができる
  • ポリファーマシーの是正に携われる
  • 専門認定薬剤師、在宅医療、マネジメントなど多岐にわたる業務ができる
  • 医療保険・介護保険の制度について学べる
  • 薬局での給料を貰いながら病院研修を受けられる可能性がある(半年~2年程度)
  • 色んな店舗で勤務することが可能

薬局で難しいことは?

  • 抗がん剤などの注射剤を扱わない
  • コメディカルと接する機会が少ない
  • カルテや治療法についての知識習得が難しい
  • 転勤がある
  • OTCに関る機会が少ない

 

薬局に向いているのはこんな人

以前よりも専門性を伸ばせる環境でありながら、給料や福利厚生は充実しているためワークライフバランスを重視したい人には良い環境。しかし、注射剤やチーム医療、カルテの参照などについて関る機会が乏しく、薬剤師として携われない業務がある。自己学習も可能だが、学ぼうという強い意志が必要となる。「薬剤師としてスキルアップしたいが周りの環境に流されやすい人」は病院勤務から始めた方が良いかもしれない。

「薬局勤務をしながら病院研修を受けたい」「ワークライフバランスや福利厚生を重視したい」「充実した研修制度を希望する」「慢性期の患者さんを継続してサポートしたい」「患者さん一人ひとりと向き合う時間を大切にしたい」「マネジメントや人事、教育などの分野にも携わりたい」「奨学金をとにかく早く返済したい」このような方には薬局業界がいいかもしれない。(奨学金返済支援手当は全国勤務が対象)

 

ドラッグストア

ドラッグストアの良さとは?

  • OTCや日用品を含めた生活習慣のサポートが可能
  • 未病に携わることができる
  • OTCについての知識が増える
  • 面分業で様々な処方箋を扱うことができる
  • 店舗の数字や売上・在庫管理などの店長業務、マネジメント業務に携わることができる

ドラッグストアで難しいことは?

  • 調剤専門でない場合、夜遅いシフトの可能性もある
  • 抗がん剤などの注射剤を扱わない
  • コメディカルと接する機会が少ない
  • カルテや治療法についての知識習得が難しい
  • 専門認定薬剤師へのサポートは薄い(研修認定薬剤師のサポートはある)

 

ドラッグストアに向いているのはこんな人

個人的には保険調剤薬局よりもドラッグストア業界の方が伸びていくと思う。国としても門前薬局ではなく地域包括ケアシステムを推進していこうとしている。そのため、成長産業に参入したい人はドラッグストアの方が良いのではないだろうか。一方でワークライフバランスは良いが、専門認定薬剤師の取得を希望するのであれば、病院や薬局の方が取得の可能性が高い。在宅医療への取り組みや新入社員に対しての研修の充実具合も若干薬局の方が良いと感じる。「未病」「OTC」「専門認定薬剤師」「研修」「マネジメント」などの優先順位に伴いドラッグストア・薬局のどちらに適正があるか判断できるだろう。

「病人だけでなく、未病に携わりたい」「OTCや日用品、サプリメントを含めたトータルサポートを行いたい」「OTCに詳しくなり、気軽な質問に答えられるような薬剤師になりたい」「OTCと保険調剤薬局の両方を経験したい」「小売業やマネジメントの経験を積んでいきたい」このような人はドラッグストアに就職してみてはいかがだろうか?

 

上記以外の薬局・ドラッグストア比較

「そういう傾向にある」ということであり、すべての企業に共通するわけではありません。気軽な気持ちでご覧ください。

薬局ドラッグストア
毎月の手取りは並み + 賞与高め毎月の手取りは高め + 賞与低め
全国・地域・自宅通勤コースがある通えるなら自宅から通うスタイル
基本給や手当が募集要項に細かく記載基本給や手当が募集要項に少なめ
全国展開しており、全国転勤者募集ドミナント展開が多く全国転勤なし
薬剤師さま第一主義調剤部門の売上は全体の20%程度

 

これからの薬局・ドラッグストア業界

薬局・ドラッグストア業界は今後どうなっていくのだろうか?M&Aが進み大企業がより大企業へと成長していくのは必須である。成熟した市場とは数社の大手企業が売り上げの大半を占めるのが一般的だと言える。しかし、薬局・ドラッグストア業界(特に薬局業界)では大手と言えどもほんの数パーセントしか売上を確保できていない。

今後はM&Aがさらに進む。今の売上高ランキングが変わり、名前が変わり、業界地図が一変している可能性だってある。2021年10月にはマツモトキヨシとココカラファインが合併をして1兆円企業が誕生する。薬剤師としての専門性や社会人としてのマネジメントスキルなしに生き残っていくことは困難となる。無資格者の調剤補助が認められた2019年4月2日。時代はどんどん変わっていく。

福利厚生だけでなく、その企業の社風に共感できるか、自分自身が成長していけそうか、自分が生き生きと働けそうか。そういったことを念頭に就職活動をしていただきたい。

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2件のフィードバック

  1. 2020年8月19日

    […] […]

  2. 2020年8月25日

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