薬剤師が転職で年収をアップさせる7つのコツ【元人事担当者が解説】
この記事は大手薬局業界で人事経験のあるれぱのんが記載しています。(Twitter→れぱのん@薬剤師(元人事)
薬剤師の転職はほんの少しの差で年収に50万円や100万円の差が付きます。知らず知らずのうちに貰えるはずだった50万円を毎年損するなんて避けたいですよね?年間で100万円お給料がアップすれば子供の習い事の心配もしなくて済むし、毎月ちょっぴり贅沢なディナーにだって行けます。だからこそ、転職での安易な失敗は避けるべきなのです。
最後まで読んでいただければ、あなたのお給料がポンッとアップするかもしれません。
目次
1.当たり前の大前提
当たり前なので説明を省こうかと思いましたが、一応言っておきます。薬剤師の転職に「転職サイト」は必須です。各社数万件単位で求人案件を持っています。個人で調べるよりもはるかに効率的かつ合理的なため、転職サイトを利用してください。
当たり前すぎるので1つめのポイントは以上です。(笑)
2.要件に合ったサイトを選ぶ
では、どのサイトに登録すればいいの?
当然の疑問ですね。他のサイトを見ていると「薬局の転職はA社!」「ドラッグストアへはB社!」「病院はC社で間違いなし!」とか。「おすすめサイトはこの3社で決まり!」みたいな宣伝文句が使われています。ありえません。
大手の転職サイトと言えども47都道府県、すべての業種の求人案件を豊富に持っているわけではありません。各サイトに得手・不得手があるのは当然です。ですので、都道府県・業種別におすすめサイトは異なります。自分の住んでいる都道府県のおすすめランキングはこちらのページをご覧ください。
3.複数サイトの登録がスタンダード
自分に合ったサイトが分かった場合、できれば2~3サイトに登録しましょう。
スーパーでタイムセールに並んだり、割引商品がないか探しますよね?(私も、65円の食パンにするか少し美味しそうな119円の食パンにするかいつも悩んでいます。業務スーパー最高。)転職も同じです。少しでも良い条件を見つけるためには2~3サイトの担当者に選んでもらいましょう。
薬剤師の場合、「少しでも良い条件」がまったく少しではありません。月4~8万円の差は当たり前。年間にすると48~96万円の差となります。ですから、面倒くさがらずに2~3サイトに登録しましょう。担当者2~3人と連絡を取れば毎年50~100万円多くもらえるかもしれないのです。月に2-3回家事代行サービスを使ってもお釣りがきます。
4.要望を明確に伝える【年収アップ直結】
一番大事なポイントがこの4つ目です。(少し長くなります。)
せっかく2~3サイトに登録したのに、担当者に遠慮していては意味がありません。担当者はあなたの味方です。あなたの年収アップ→紹介料アップ→担当者の評価アップ。あなたと担当者は運命共同体なのです。お互いハッピーになれるように、しっかりと要望を伝えましょう。
①希望年収を伝える
希望年収を伝えましょう。このときに「何故そのお金が必要なのか」も合わせて伝えてもいいかもしれません。私が転職サイトを利用した時は「海外留学をするために短期でなるべく多く稼ぎたい。今の年収700万円以上」と明確に伝えたところ、見たことのない時給の派遣を紹介してもらえました。(気になる方はこちらの記事をご覧ください。)
「年収550~600万円ぐらいで考えています。」「時給2,500円が最低ラインです。」
もちろん伝えるのはお給料だけではありません。休日や通勤距離など様々でしょう。担当者の方が理解しやすいよう、3つのポイントで伝えるようにしましょう。
- 絶対に譲れないポイント(年収550万円以下なら転職しない)
- できれば優先したいポイント(できれば土日休みがいいけど、年収次第ではOK)
- あまり気にしないポイント(年収と休日の要望が通るなら通勤時間が長くてもOK)
都道府県別の平均年収が知りたい方はこちら
②ためらわずに質問する
短期派遣ならともかく、長期勤務の予定であれば今後の年収アップのためにも質問は欠かせません。
- 基本給と手当の内訳(基本給)
- 年間の平均昇給額はいくらですか?(昇給額)
- 賞与は32歳の正社員でどの程度ですか?(賞与)
- 管理薬剤師や資格手当の金額はいくらですか?(手当)
- 家族手当や住宅手当はありますか?(手当)
転職を「基本給+賞与」だけで決めてはいけません。
- 年収650万円、家賃手当、家族手当なし
- 年収600万円、家賃4万円会社負担、家族手当(子供1人につき1万円)
- 年収550万円、家賃80%会社負担、家族手当(配偶者1.5万円、子供1人につき2万円)
あなたの年収が配偶者より高く世帯主であり、家賃8万円でお子さんが2人いるとしましょう。この場合、実質の年収は下記のとおりとなります。
- 年収650万円
- 年収672万円
- 年収693万円
手当まで考えなければ毎年数十万円単位で損をすることとなります。
③担当者に交渉してもらう
大手の場合は規定で融通の利かない面もありますが、中小であれば交渉しやすいです。
- 給与はこのままでいいので、車通勤の交通費を支給してほしい
- ヘルプや転勤はOKなので年収をもう少し上げてほしい
- 土日勤務は頑張るので平日は早番で固定してほしい
交渉をするときは「私はここを譲るので、あなたはここを助けて?」と交換条件をうまく使いましょう。今回のような「特別な取り決め」をしたときは文書で残すということも忘れないようにしてください。「いつの間にかうやむやにされてしまった」ということ避けるためにも後から見返せる文書がおすすめです。
5.高額案件を狙う
やっと、5番目まできましたね。ここからはそれほど長くありませんので安心してください(笑)
- 管理薬剤師
- 短期派遣
- 地方勤務
- 夜間勤務
このようなキーワードは時給や年収が上がりやすい。「勤務地はあまり気にならない」「管理薬剤師をやってみたい」などの場合は積極的に担当者へ要望を伝えましょう。担当者としても単価の高くなる仕事は喜んで引き受けてくれます。
6.転職のタイミングも大事
1~5では転職サイトや転職時の話を中心に行いましたが、今回は転職前のポイントについて記載します。それは、転職のタイミングです。
- 転職タイミングと賞与がもらえるタイミングは問題ないか?
- 有給は何日残っているか?
- 転職期間が空きすぎていないか?
- 退職を告げるタイミングは適切か?
「賞与支給前に退職」「転職期間が長すぎる」これらはあなたの収入に直結します。
退職日はいつにするか?→有給休暇を何日分保有しているか?→最終出勤日はいつか?→上司に伝えるタイミングはいつが適切か?ということも考えておく必要があります。規定では「2週間」と記載されているからと言って、あまりにも直前だと話がこじれる可能性があります。円満退職するためにも少し早めにつたえるのが良いでしょう。(早すぎるとそれはそれで居辛いでしょうけど…)
7.自己研鑽も大事
ここまでは転職のテクニックについてお伝えしました。しかし、本来重視されるべきはあなた自身の経験と能力です。薬剤師業界は多職種と比較して特殊なため実際は上記のようなコツを押さえておく必要があります。しかし、それ以外にも年収アップできるポイントが隠されているのです。
①研修認定薬剤師、実務実習指導薬剤師に関してはそれほどプラスの働きをしないと思います。(非常に残念ではありますが…)
②管理薬剤師の経験があれば、管理薬剤師の案件を受けやすいというメリットがあります。①よりはプラスに働くと思いますが、大幅な年収アップは期待できないでしょう。
③専門認定薬剤師の資格。これは今後の転職業界で大きなキーワードになると思います。特に「がん」「緩和」「HIV」などの専門医療機関連携薬局の施設要件になる可能性が高い資格です。この資格を持っていると薬局でプラスαの点数を算定することが可能です。取得は難しいですが、大幅年収アップが期待できます。患者様のためにもなりますし一石二鳥です。
まとめ
薬剤師が転職で年収をアップさせる7つのコツについて解説致しました。
- 転職サイトを使う
- 都道府県・業種別のおすすめ転職サイトを使う
- 転職サイトは2~3社登録する
- 給与などの要望は遠慮せず伝える
- 高額案件を狙う
- 転職タイミングを考える(賞与、転職期間)
- 自己研鑽で市場価値を高める
これらのことに注意をして損のない転職を行いましょう!応援しております!(お手伝いできることがあれば気軽にコメントかTwitterで連絡下さいね。)
都道府県×業種別のおすすめサイトのリンクも貼っておきますのでこちらから登録されてください。
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