社長の周りはイエスマンばかり?本社経験者の視点。

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こんにちは。30代前半で本社の人事採用課の課長職を務めていたれぱのんです。会社の規模は…有名企業で例えると「ヨネックス」「サンリオ」「帝国ホテル」「メルカリ」ぐらいです。まぁそこそこです。

薬局業界のクチコミに「一族経営で誰も文句が言えない」「本社の人間はイエスマンばかり」みたいな内容が多数見られました。本社で働いていたからこそわかるのですが、「社長を〇〇しているからこそのYES」があると思うんですよね。

企業によって違いはあるでしょうが、一経験者としての見解を述べていきます。

 

本当にイエスマンばかり?

現場で働いているときは「社長の一言でみんな急に方針転換しちゃったよ。」「現場のこともわからずに本社の頭でっかちが勝手に判断しやがって…」と、思っていた時期もありました。でも、本当にそうなのでしょうか?

本社で働いていた経験があるからわかるのですが、本社は本社なりに考えています。現場に聞き取りをするために電話をしたり店舗訪問もしています。ただもちろん、全店に回って、全員の話を聞けるわけではありません。各地域、各部署の中心的な人物に話を聞くのです。

そしてそれを知らない大多数の人が「本社は何も考えずに社長に言われたらイエスマンとして金魚のふんだかコバンザメのように従ってるんだ…」と文句を垂れるわけです。

 

本社に不満が溜まるわけ

全員に意見を聞いて、全員を納得させられる施策などありません。本社も会社をよくするために動いています。しかし、現場からすると本社で何をしているかわからないから「急に意味の分からない指示が降ってきた」と感じる。でも、本社に頼られている一部の現場社員はそう感じません。それはなぜか?

背景やプロセスを知り、本社社員の「想い」を知っているからです。

 

本社から現場に指示を出すとき、「目的や背景」を付け加えればもっと現場も協力的になるのになぁ…と感じることは確かにありました。でも、本社がみんなイエスマンばかりだと思うのはやや早計だと思います。

 

本社に不満を抱かないためには

まずは、自分自身が本社社員、もしくは上司に頼られる存在にならなければいけません。れぱのんはそうなるために、積極的に取り組んだと思います。赤字店舗を3ヶ月で黒字店舗に変え、1ヶ月100時間の残業に文句も言わず、プライベートの時間も医師の接待に費やす。レセコン入れ替えと店舗改装を同時に行い、片道120kmのヘルプも日帰りでこなして、忘年会では率先して出し物もする。1ヶ月で40回ぐらい病院に足を運んで医師に営業をかけ、部下の残業は限りなくゼロに近づける。

「私はそこまでできません…」っていう人が大半だと思います。

ただ、これぐらいしてやっと「たしか若手に頑張ってる子いるよね?」ぐらいの認識です。普通に調剤して、ちょっと残業して、日中バタバタしたからと言って頼ってはもらえません。

「外来がん治療認定薬剤師」を取得してやっと、「〇〇さんにちょっと相談してみる?」となるのです。本社に期待しすぎないこと、本社に頼られたければ相応の努力をすることが大事だと思います。

 

本社にはイエスマンばかりなの?

本題の、「本社や社長の周りはイエスマンばかりなのか?」ということですが…。

 

「YES」か「NO」で答えると個人的には「YES」だと思います。ただ、何も考えていないYESではなく、「社長を信頼しているからこそのYES」が多いと思います。社長とあまり話したことのない人はイメージがつかないと思いますが、やっぱり大企業の社長ってすごいんです。「熱い想いがある」「経営的視点が優れている」「人を惹きつけるオーラがある」など、人によりますが、やっぱりすごいんです。(語彙力w)

 

本社の社員は「社長のすごさ」を知っているから基本的に「YES」って言うんだと思います。もちろん100%、すべてにYESと言っているわけではありません。NOも言います。でも、「できません」のNOではなく、「こうすればもっと良くなると思います」のNOです。

 

もちろん社長という立場だからこそ多少の忖度はあります。でも、強くNO!!と言う社員だっています。

  

本社で起きていること

会社によるでしょうが、基本的に社長をトップとして部長、課長、係長、主任がそれぞれの職務を全うします。社長が「法律改正に合わせてレジ袋を有料化しろ」と部長に言えば、そこから課長→係長→主任へと指示が飛びます。そして主任→係長→課長→部長→社長へ提案や改善案が提示され「レジ袋を5月25日から1枚11円で、デザインは変更してサイズは1種類だけで進める」と決まるのです。

 

最初は「レジ袋を7月1日から1枚10円でデザインは変更せずサイズは3種類」として進めていたのに、部長から社長に提案した時点で「やり直し」をくらったり、「社長!デザインを変更して1枚10円は無理です!ただ、サイズを1種類まで減らせば13円ぐらいまでは経費削減できます。それと、早期契約で11円までは値引きしてもらえます。」みたいな交渉が行われて、「5月25日から1枚11円で、デザインは変更してサイズは1種類だけ」と決まるのです。

 

現場へ導入してみたら…

1枚11円って端数が出てお会計に時間がかかるし、現場のことを何も分かってない

薬の量によって使いたいレジ袋が違うのに馬鹿じゃないの?

いきなり5月25日って言われても困るんですけど。本社は言うだけだから楽だろうけど。

 

こんな非難が飛んでくるのです。でもいちいち

「最初は7月1日から余裕を持って進める予定でした。金額も10円で端数のないように値段設定をしていたのですが昨今の貿易事情を鑑みるとこれ以上のコストダウンは厳しく、A社とB社で相見積もりをした結果、B社に決まりました。早期契約により経費削減を実施することで皆様のボーナスを1円でも多く…」

みたいな報告書が指示のたびに送られて来たら、それはそれで文句言いません?

言いますよね?「こんなもん作ってる暇があれば他の仕事してろ。」「本社はよっぽど暇なんですね。」とか言いますよね?

 

賢い社員は口ではなく手を動かす

確かに、現場経験のあるれぱのんとしても納得のできない本社指示は幾度となく経験しました。でも、そこで文句を言ったとして何か変わりますか?それならば、自分が決定権を持てるように出世するか、嫌なら独立すればいいんです。

 

独立する勇気もない。余計な仕事もしたくない。でも文句は言いたい。

 

サイアクですよね。賢い社員は文句を言っても変わらないことを知っています。自分の環境を変えたければ自分を変えるしかないんです。本社がイエスマンかどうか知りたければ本社勤務すればいいし、研修のときにいろいろ質問してみればいいんです。

 

まとめ

「口答えしたら左遷される」みたいな会社が本当にあるのかもしれません。でも、経営が成り立っているということはある一定の価値を社会に還元できているということです。

 

「社員を食いつぶして利益を上げてるだけ」って文句を言うんであれば転職するか、独立すればいい。実際に行動へ移せる人は意見する権利があると思います。でも、ただ文句を垂れるだけはカッコ良くない。これから社会に出る人、今不満を抱えて働いている人に少しでも違った視点が与えられていればいいなと思います。

 

あとがき

かなり本社寄りの意見になってしまいましたが、そりゃあ研修レポートに生意気な意見も書きましたよ。「2つ目の講義は聞くに値しないと感じました。そもそも、時間厳守と言っている本社側の研修が60分に対して90分かかるとはどのような準備をしてきたのかが非常に疑問です。初対面の社員に対しての話し方も非常に不愉快でエトスとパトスの欠如を感じました。」みたいなことを書いたりしていましたw

ただ、「何がどうダメだったのか(論理性)」と「自分は勉強しているアピール」は意識していましたけどね(笑)

 

経験してみないとわからないことや得られない視点は沢山あります。だからこそ、いろんなチャレンジをして、社会人として人として成長いきたいと思っています。偉そうに書きましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。(クチコミという名の不平・不満を読みすぎてストレスが溜まっていたので吐き出させていただきました(笑))

 

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1件の返信

  1. 2020年8月23日

    […] 一族経営であることは事実でしょうが、周りがYESマンかどうかは不明です。通常、現場からは本社の内情はきちんと見えていません。社長の周りはイエスマンばかり?本社経験者の視点。こちらの記事をご覧ください。(とは言え、そう感じる方が多いのも事実。) […]

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